未経験OK! 完全天然成分100%の漆喰壁をDIY 前編
長かったリフォームと引越しの片付けがようやく落ち着きました。
荷物の入った引越し用のダンボールがまだ残っていますが
あと少しで片付けも終わり、家族4人の生活も平常運転に戻りつつあります。
今回のリフォームの目玉は
壁を「漆喰」で仕上げることでした。
以前住んでいたマンションではコンクリートの上に直接壁紙が貼られていました。
コンクリートに壁紙が直貼だと吸収するものが何もないためカビの温床に、、、
日当たりが悪い北側の部屋では冬は結露が激しく、毎日毎日何度ふいても結露はおさまりません。
うっかり結露を拭くのを忘れ放置した日が続くと、そこから徐々にカビが発生して最後は手のつけられない状態で最悪でした。
一度発生したカビはなかなか手強く、簡単には取れない
結露対策として「換気」「除湿機」「非燃焼系の暖房の使用」「カビ防止スプレー」などいろいろと試しました。
カビが生える原因の「湿気」をさけるために、燃料が蒸発しやすい石油ストーブなど燃焼系の暖房器具は避け、非燃焼系のオイルヒーターを試しました。
しかし、冬の京都の寒さをしのぐにはパワー不足でした。
そんな憂鬱な冬を過ごすこと数年
「家の購入・リフォーム」という話が現実味をおびてきました。
次の家は
「結露が出ない、カビの生えにくいスッキリした気持ちのイイ家に住みたい!」
これが我が家の引っ越し・リフォームの絶対条件でした。
「漆喰」それとも「珪藻土」 どっちがイイの?
結露が発生しない壁にするにはどうしたら良いのか色々と調べたところ
「漆喰」や「珪藻土」の壁にすると結露、おまけにカビも生えにくいということが判明。
早速、漆喰と珪藻土についてネットで調べました。
それぞれのメリット・デメリットです。
漆喰壁のメリット
- 呼吸する壁と言われるほど、湿度を調湿してくれる
- 部屋の嫌な臭いを吸ってくれる
- 漆喰内部は強アルカリのためカビが生えにくい
- VOC(揮発性有機化合物)の吸着・分解
- 燃えないので火災に強い
- 音が通りにくいので防音性が高い など
VOC(揮発性有機化合物)とは
トルエン、ベンゼン、フロン類、ジクロロメタンなどの溶剤、燃料で建材などでも幅広く使用されているようです。ホルムアルデヒドによるシックハウス症候群や化学物質過敏症の原因にもなるようですね。
漆喰が空気中の悪い成分を吸ってくれる?
幸い、我が家は誰も重度のアレルギー体質ではありません。
しかし奥さんが喘息持ちで長男も少し気管支が弱いのですが、漆喰の壁になって以前より咳きこむことが減ったようです。
漆喰壁のデメリット
- 引っ掛けるなどでキズができやすい
- 水をはじかない
- 工期に時間がかかる(普通のビニールクロスに比べ、下塗りが必要で乾くのを待つ必要がある)
- 塗りたての時の匂いが気になる人もいる(天然の匂いでVOCの化学的なものではないので時間がたてば匂わなくなります。今回購入した漆喰・専用下塗り材は完全自然素材100%で海藻がベースなので磯の匂いがします。長男は水族館のペンギンのエサのニオイと言っていました???)
- 施工会社、左官屋によって値段がバラバラ(ビニールクロスよりも割高)
珪藻土のメリット
- 調湿性は漆喰より上
- ビニールクロスよりは値段は高いが漆喰よりは安い
- 色を入れれば様々な部屋の雰囲気に合わせられる(今回購入したロハスウォールの漆喰は6色からカラーが選べます。ちなみ我が家はパールホワイトです)
- DIYしやすいらしい(漆喰も楽しくDIYできましたが)
珪藻土のデメリット
- 表面がザラザラする(好みの問題ですね。どちらかと言えば内壁より外壁向きということでしょうか)
- 漆喰のように自ら固まる性質ではないため、珪藻土にに接着剤などの混ぜモノが含まれ珪藻土の原料比率が50%以下のものが多く、50%以下だと漆喰よりも調湿性が悪くなってしまう
漆喰も珪藻土も混ざりモノに要注意
販売されている「珪藻土」によって含有成分が各メーカーによって違います。
「漆喰」でも「混ぜモノ」、「かさ増し材」が入ったものもあるらしく、珪藻土だから混ぜモノが多いと限りません。「漆喰」も同様です。
購入する際はメーカーによって含まれる成分の含有物、量が違いますのでしっかり確かめて自分たちが求めるクオリティー、値段、塗りやすさなどをよく考えて購入することが大切です。
決め手は「カビには漆喰がだんぜん強い!」
正直なところ漆喰も珪藻土も壁紙やビニールクロスに比べると高い調湿性、臭いやVOC(揮発性有機化合物)の吸収力はほとんど差がないと思われます。
塗られる壁の性質や環境、販売しているメーカー、製品によって塗る材料に含まれる成分の含有率もバラバラだからです。
調湿性では漆喰は珪藻土に劣ります。
しかしカビに対する抵抗性では漆喰に軍配が上がります。
漆喰は「強アルカリ」のためにカビに強いと言われています。
我が家はとにかく「カビの生えにくい家にする」ことが目的だったので漆喰に決定。
漆喰?珪藻土? 下地がポイント!
調湿性やカビに対しての抵抗性などは、どんな下地の壁に塗るかで「漆喰」であっても「珪藻土」であっても発揮される性能が左右されます。
塗る下地の壁が石膏ボード(プラスターボード)、ベニヤなどの木材、コンクリート、ビニールクロス、土壁など、塗られる下地の壁の性質や環境をふまえ、良く検討されて選んだほうが良いと思います。
詳しくは以下のサイトに「漆喰」と「珪藻土」の違いが詳しく書かれています。
是非参考にしてください。
漆喰と珪藻土の違いって何なの?【塗り壁DIY完全ガイド 第2弾】
漆喰を自分たちで塗ろう
いざ塗ろうにも僕も奥さんも未経験。
リフォームには工期の期限があり、平日は仕事で毎日壁塗りができるわけではありません。
左官屋さんに頼むことも考えました。
しかしプロの職人さんに頼むとなれば、材料費だけでなく人件費もかかり、結構な金額になってしまいます。
だったら「自分たちでやろう!」ってことに
結論から言うと、準備・実作業・片付けなど、いろいろ大変でした、、、
しかし、自分たちが住む家を自分たちでつくることの楽しさは経験してみないとわかりません。
プロの職人さんのクオリティーには程遠い素人レベルです。
塗りムラがあったり、コテの模様の向きもバラバラ、、、
だけど、漆喰や珪藻土などの塗壁では
下手は下手なりのラフな仕上がりが「味」になります。
2F 子ども部屋
子どもたちも手伝ってくれました。
「自分たちの家を自分たちでつくる」経験はなかなかできません。
彼らにとっても貴重な体験になってくれたらと思います。
ロハスウォールに頼めば素人でも安心
予算はおさえたい。
初めてなので、どうやって塗ればいいのかわからない。
漆喰も各メーカーから無数に販売されていて、どの漆喰が良いのかわからない。
わからないことだらけの我が家にピッタリの会社を奥さんが探し当てました。
「ロハスウォール」という岡山県に本社があり、昭和21年創業の戦後から住宅専門の土壁屋の老舗です。
完全自然素材100%
「ロハスウォール」では接着剤は一切使わずに、「海藻ノリ」を使っている完全自然素材100%が売りの会社です。
F☆☆☆☆(化学的なものが入ると義務付けられるホルムアルデヒド等級)基準をつける必要もなく、自然な岩に戻ってゆきます。漆喰の純度が下がる繊維質のつなぎ材(かさ増し材)も入っておりません。もちろん、新築で石膏ボードに使う専用下塗り材も自然素材。下地から仕上げまで全てを100%自然素材でつくっています。畑などにペーハーの調整材として撒けるほど安全です。 「ロハスウォール」ホームページより
材料、道具の準備はもちろん、ノウハウを親切に説明してくれるインストラクターの方もいます。
「塗る前」「塗ってる最中」「塗って過ごし始めてから」と壁塗りのことが一切わからなかった僕も奥さんも、随時メールや電話で親切に対応してくれるインストラクターの方には本当にお世話になりました。
無料の塗り壁DIY教室有り!
うちの奥さんもこれに参加してきました。
限定6名の少人数制で漆喰と珪藻土の違いについて教えてくれます。
実際に壁塗りを体験しながら、漆喰の扱い方や道具の使い方など親切に指導してくれます。
東京、大阪、岡山で開催されています。できれば参加されることをオススメします。
漆喰・珪藻土のDIY塗り方教室を東京・大阪・岡山で開催中!家一軒まるごと塗り壁DIY教室
僕も体験教室から帰ってきた奥さんに教えてもらいました。
とてもシンプルに要点だけを実作業で体験できるそうです。
もし遠方で参加出来ない方も大丈夫です。
少しでもわからないことがあれば、その都度メールや電話で質問。
とても親切に対応していただきました。
インストラクターの派遣サービス有り!
「完成を急ぐ方」「高いところは苦手」「下塗りまでぬってもらいたい」など自分たちだけでは不安だという方のために、一緒に作業してくれるサービスもあります。
もちろん有償ですが心強い味方になること間違いなし。
1日 ¥30,000 だそうです。
偶然、インストラクターの方が岡山から関東へ移動する際に、途中で関西へ寄って現場に顔を出していただきました。
親切なバックアップ
「これで大丈夫かな?」「うまくいってるかな?」と不安だったところ
「大丈夫、うまく出来てます」「養生はこうやるとイイですよ」という具合に、親切にアドバイスをしていただきました。
初めての作業の不安も直接のアドバイス、電話、メールでの対応で本当に助かりました。
詳しい施工マニュアルがあるから大丈夫
写真やイラストで各行程を詳しく説明
ボロボロになってる、、、
道具も全てレンタルできるから経済的にも安心
漆喰を塗るには道具も必要です。
アレやコレやを全て自分たちで揃えるには知識もなく、何を揃えればいいのかわかりませんよね?
ロハスウォールはすべてをレンタルできます。
塗り終わったら郵送で返却するだけ。
必要なモノはすべて借りちゃいましょう!
1回の工事のために道具すべてを揃えるのも不経済です。
以下必要な道具です。これら全部を「ロハスウォール」からレンタルできます。
コテ、ヘラ、盛り板、ひしゃく、現場用ライトなどがケースにまとめて送られてきます。(家一軒まるごと塗り道具【2人でも塗れる】セット)
剣先コテと盛り板
コテ、ヘラ、ひしゃく、盛り板
作業後に道具を乾かしてます。
応援のメッセージとコーヒーをいただきました
1.コテ 全7種類
コテにも種類があって、塗る面の広さによって使いやすいサイズやカタチがあります。
角の出っ張った出角を整えてキレイにする出隅用コテや、角の入り込んだ入角を整えてキレイにする入角用コテ、コンセント周りや狭いところ、細かいところを塗る用のミニコテなど大小7種類のコテ一式
2.盛り板 295✕295
漆喰をのせる取っ手のついた板です。軽量で疲れにくく、洗いやすいモノです。
3.ひしゃく
漆喰を容器で混ぜたり、漆喰を盛り板にすくうための道具
4.ヘラ 金属性の大小2本ずつ
塗コテの入らない細かい壁を塗ったり、下地の穴埋めや段差を削るために必要
5.現場用ライト
照明のない暗いところや手元の暗いところを塗るのには必ず必要です。
また新築の場合は電気がまだ通ってない場合がありますので照明は必ず必要です。
我が家の場合は工期に限りがあったため夜間も作業する必要があったのと、冬場は日が暮れるのが早いため、全体的に暗い環境での作業が発生しました。
この照明にはずいぶん世話になりました。
6.延長コード
現場用ライトや撹拌機などをスッキリ使うためには作業場を整理したほうが作業が格段にはかどります。道具を取り回し良く使うにはあると便利です。
7.防護用メガネ
漆喰は強アルカリです。目に入ると失明する可能性もあると言われています。
用心するに越したことはありません。
8.撹拌機(かくはんき)
漆喰や専用下塗り材をバケツの中でかき混ぜるのに使います。
以上がロハスウォールからレンタルできる道具一式です。
我が家は今後DIYで撹拌機を使う予定なので、レンタルではなくAmazonで購入しました。
上の写真に写ってないモノもあります。以下のリンクを参考にしてください。
家一軒まるごと塗り道具セット | 漆喰(しっくい)通販|簡単に塗れる!漆喰DIY専門店【製造・販売・サポート・メンテナンス】
他購入するもの
道具一式はレンタルできます。
しかし自分たちで購入する必要があるものもあります。
以下自分たちで購入するものです。(ロハスウォールで購入)
漆喰、専用下塗り材(共にダンボールに入って届きます)、ガードシーラー、マスキングテープ、コロナマスカー、ファイバーテープ
漆喰や専用下塗り材を注文する際にテープ類やガードシーラの同時に注文できます。
オケやバケツはホームセンターなどで購入しました。
- 漆喰
- 専用下塗り材
- コロナマスカー ビニール部分を引っ張るとビニールがスルスルと出てきます。これで漆喰などがつくと困る部分を覆いましょう。例えば窓、電気のスイッチ、電源コンセントなど)
- 養生テープ コロナマスカーの固定などあると便利なテープです
- マスキングテープ
- ファイバーテープ(寒冷紗) 石膏ボード下地に塗る方は必須アイテムです。継ぎ目のひび割れ防止テープです。
- ガードシーラー 漆喰を塗ると下地からアクがでます。下地にもよりますがアクが出てこないようにガードシーラーで押さえ込むイメージですね
- 天板付き足場台(レンタル有) 天井や壁の高いところを塗るのに便利。我が家は今後も使う予定があるのでホームセンターで購入
- オケ2種 一つは盛り板やコテなどに付いた漆喰を洗い流すための掃除用の水を貯めておくものです。我が家は縦37cm✕横48cm✕深さ29cmのサイズのオケにしました。冬場はお湯を貯めて掃除することをオススメします。もうひとつは一日で作業が終わらない場合、漆喰や専用下塗り材を保存するためのオケです。一般的にある漬物など漬けておくアレです。一度は目にしたこともあると思います。どちらもホームセンターにいけば安くで売ってます。
- タッカー ファイバーテープを止めるのに使います。工事用のホッチキスですね。
作業中写真です。
コテ、ヘラ、盛り板を青いバケツで洗っているところです。
白いオケには「専用下塗り材」が入っています。
作業中はゴミなど入らないようにフタをしましょう。
白い缶はペンキなので関係ないです。
ブルーシートは自分たちで購入しました。
準備や片付けなど重宝するので必ず準備しましょう。
漆喰は多めに頼もう
作業をしていて困るのは途中で漆喰が足りなくなることです。
最初に「自分たちが塗りたい面積がどれくらいの広さか?」を、ロハスウォールの方に相談します。
その面積によってだいたいの量を教えてくれます。
その時あらかじめ多めの漆喰(専用下塗り材も)を購入します。
もし余ったとしてもダンボールに入った漆喰・専用下塗り材は、開封していなければ返品、返金可能です。
ただし、一度でも開封したものは返品、返金はできません。
参考までに我が家の購入した量です。
- 専用下塗り材 5箱 24kg=18㎡(1箱) の専用下塗り材を96㎡分を購入
- 漆喰 5箱 24kg=20㎡(1箱) の漆喰を100㎡分を購入
我が家も少し多めに買いました。
少し余りましたが、あらかじめ購入していた漬物用のバケツに保存しています。
1年くらい保存したものでも充分使えるので補修用にとってます。
1年を超えて使えなくなっても家庭用の一般ゴミで廃棄出来ます。
チューブ入の補修用の漆喰も販売しているので安心です。
まとめ
ロハスウォールで購入できるモノ
漆喰、、専用下塗り材、マスキングテープ、養生テープ、コロナマスカー、ファイバーテープ、ガードシーラー
ロハスウォールでレンタルできるモノ
コテ、ヘラ、盛り板、ひしゃく、天板付き足場台、撹拌機、現場用ライト、延長コード、防護用メガネ、タッカー
ホームセンターで購入したモノ
オケ、バケツ、ブルーシート、タッカー
マスキングテープ、養生シート、コロナマスカーなどは、もし足りなくなってもホームセンターで売ってます。ロハスウォールで購入した分で充分足りると思いますが、もしもの時はホームセンターで買いましょう。
我が家は今後もDIYの予定があるので「天板付き足場台」と「撹拌機」はAmazonで購入しました。
ロハスウォールでは様々なシチュエーションにあわせて商品が用意されています。
我が家は【新築・リフォーム用 塗りコテ道具16点セット 2人でも塗れる!】にしました。
初めてやる壁塗り
どれだけ材料が必要なのか?
道具はどうやって使うのか?
予算は?
わからないことはなんでも電話で聞きましょう。
とても親切に、わかりやすく教えてくれますよ。
前編ではなぜ漆喰にしたのか?
漆喰や道具の準備について書きました。
後編では実際に塗るところを紹介したいと思います。
読んでいただいた方へ
ありがとうございました。
Kai Hajime
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