あなたの想いが伝わる文章の書き方
ぼくは「自分の考えや気持ちを、相手が理解できるようにわかりやすく書ける人・話せる人」になりたいと思っている。
なぜか?
- 仕事やプライベートで相手ともっと短時間で簡単に深く理解し合える。
- もっとブログを読んで欲しい。
- 奥さんともっと仲良くなれる。
「自分の考えや気持ちを、相手が理解できるようにわかりやすく書ける人・話せる人」になればこれだけのメリットがある。
特に今回は「書ける人」にフォーカスし「伝わる文章の書き方を身につける」ために僕が読んだ本を「おすそわけ」する。
文章が下手な僕が紹介しても説得力はないが、ブログを始めた当初よりは少しマシになっていると思う。
また仕事で報告書や企画書、顛末書まで、文章で人に何かを伝えなければならない時、以前に比べ文章への苦手意識がなくなったのは間違いない。
どうすればいいのかわからない時にちょくちょく開く1冊である。
「20歳の自分に受けさせたい文章講義・古賀史健」
この本で書かれているのは次のような内容だ。
ガイダンス・・・・・そもそも文章とはなんなのか?
第1講 リズム・・・読みやすい文章に不可欠なリズムとは?
第2講 構 成・・・文章はどう構成すればいいのか?
第3講 読 者・・・読者を引きつける条件とは?
第4講 編 集・・・編集するとはどうゆうことか?
書くこととは、考えることである
著者は「書く技術」を身につけることは、そのまま「考える技術」を身につけることにつながる。
「書く技術」が身につけば、ものの見方が変わる。物事の考え方が変わる。そして世界を見る目も変わると言っている。
この本は講義形式で構成されていて、ガイダンスを除けばわずか4講だが、「考えること」なしに「書く技術」の上達はないということが、かなり濃い内容で各講義のなかに詰め込まれている。
「話し言葉」を「書き言葉」に変換するノウハウ
冒頭のガイダンスでは、自分の「感じ」や「思い」を文章として正しくアウトプットするにはどうすればいいのか?が書かれている。
書く事をやめて「翻訳」する
文章とは【つらつら書くものではなく、頭のなかの「ぐるぐる」を、伝わる言葉に「翻訳」したもの】
そしてなぜ「翻訳」が必要なのか? について詳しく書かれている。
一部紹介しよう。
「その事柄、分野の素人にも通じる言葉」で伝える
例えば僕が数学者だとする。その僕が数学、いや算数が苦手な子どもに算数を教える場合「バリバリの数学用語」を使って教えようとしたらどうだろう?
当然子どもはわからない。 きっと算数が嫌いになってしまうだろう。
著者は「数学が苦手な人、わからない人」に「数学の言葉」を使ってはダメだと言っている。
「数学が苦手な人、わからない人」にとって「数学の言葉」は外国語も同然。
拒絶反応をおこし思考停止に陥ってしまう。
無知の素人にもわかる言葉に置き換える
専門的な用語など使わず、誰でも理解できる言葉に置き換えて文章を書く。
置き換える=翻訳。英語を日本語に置き換えるのと同じだ。
ただ、同じ業界や趣味の話をする時に、いわゆる業界用語や趣味の分野で「そのもの」を指し示す用語などをわざわざ「変換」「翻訳」していては、逆に文章や会話では遠回り。
ズバリ伝わりにくい。
共通のボキャブラリーを共有する関係であれば、わざわざ翻訳する必要はない。
文章を書くのが苦手な人へ
僕は幼いときから文章を書くのが苦手だ。そう思っている人は多いと思う。
義務教育から振り返ると、作文や読書感想文を嫌というほど書かされてきた。
国語の授業では名作を読まされ、感想を問われ文章で答える訓練を繰り返しやってきた。
しかし、苦手意識だけが残り、文章を書く楽しさや醍醐味を味わうことなく大人になった。
書く技術
著者は文章を書く楽しさや醍醐味を知らない人のほとんどは「文章の書き方・組み立て方を体系的に教わっていない」ことが問題だと言っている。
僕らが文書が苦手なのは単に「書く技術」を知らないだけということ。
だったら「書く技術」を身につければいいのだ。
さいごに
「書く技術」とあるが、この本では小手先のテクニックを紹介する本ではない。
第1講から第4講まで「書く技術」を身につけるノウハウが書かれてはいるが、「書く」という行為のなかにある、「論理性の確立」や「思考の整理」など、「書く」というアウトプットが「考える」という「思考のメソッド」として丁寧にかつ、力強く書かれている非常に説得力のある1冊である。
仕事で企画書、報告書を書くことが多いビジネスマンや、レポート、論文を書くときに苦労している学生さんで、文章が苦手と思い込んでる人は是非読んで欲しいオススメの1冊だ。
難しくかまえる必要はない。著者は文中ユーモアも交え、わかりやすく教えてくれる。
好きな異性にラブレターを書くときに「ただ好きだ♡」とありきたりな文章で告白するよりも、もっとハイレベルな文章、ライバルに負けない文章で勝負するためのヒントがこの本には書かれている。
ちなみに、著者の古賀史健氏はベストセラー「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」の著者でもある。
この2冊も非常に面白く、「アドラー心理学」を学ぶことができる。
「国家 プラトン著」ではソクラテスが対話の末、青年を堕落させたとして死刑になる。
「アドラー心理学」とは何か?
哲人と青年の対話を通してわかりやすく書かれている「国家 プラトン著」へのオマージュ的アプローチがとられている。
「アドラー心理学」の入門書といったところ。興味のある方は是非!
少々脱線したが、近日中に上手に伝わる言葉で「話せる人」について「おすそわけ」してみたいと思う。
読んでいただいた方へ
ありがとうございました。
Kai Hajime
20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書) | ||||
|